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指導医より(救急部)

診療各科の研修指導医より、研修内容のご案内です。

Resident program

各科指導医14名(小野 文徳)

1.診療内容

当院は当地域の救急医療の中核的役割を担い、救急告示病院として、また病院群二次輪番制病院として24時間体制で救急医療に対応している。大曲仙北医療圏の約15万の住民のニーズに答えるべく、大曲仙北医療圏圏内消防機関、医療機関との連携を取りながら全ての救急要請に迅速に対応する重責を担っている。

昨年の救急外来患者数は年間約20000人、救急搬送患者数は約2500人で、時間内の搬送件数は約700例であった。救急車で来院した患者の担当診療科は脳外科28%で最も多く、次いで消化器17%、循環器14%、整形14%、内科9%、外科、耳鼻科、小児科各4%、泌尿器2%、産婦人科、呼吸器外科各0.6%であった。

2.研修の概要

救急部研修では、主に日中に搬送されてくる救急患者を各科救急指導医とともに診療することで救急初期診療を徹底的に学ぶ。診療内容は全科にわたるがそれぞれの専門領域の指導医が指導に当たるシステムになっている。特に必修とされる疾患や経験すべき症例については入院後の急性期を主治医とともに治療にあたる。

救急患者の外来診療の合間は、入院させた患者の回診を行うほか、最初の1か月は麻酔科で気道確保、静脈路確保、心電図モニタリング、BLS、ACLSなどの基本手技を学び、残り1か月は興味のある診療科(自由に選択可能)で外来診療や病棟診療などを学ぶ。

そして2年次に救急当直を担当して救急部研修を修了する。なお1年次にも希望日に当直医とともに夜間当直を経験することも可能である。

救急部研修目標

救急部研修で経験すべき症例や病態は初期研修カリキュラムに沿って下表のように決め、各診療科が指導を行っている。

救急研修で学ぶべき疾患・病態
循環器 心肺停止、ショック、急性冠症候群、心不全、重症不整脈、動脈疾患、高血圧緊急症など
内科 急性腎不全、急性感染症、貧血、DIC、アレルギー性疾患(蕁麻疹、薬疹)、急性呼吸不全など
消化器科 急性腹症、急性消化管出血、食道・胃・十二指腸潰瘍、イレウス、急性虫垂炎、急性胆嚢炎、胆管炎、急性肝炎、肝硬変、薬剤性肝障害、急性膵炎、ヘルニア、糖代謝異常
外科 急性腹症、外傷、急性中毒、熱傷、蜂刺症
脳外科 意識障害、脳血管障害(脳梗塞、脳内出血、くも膜下出血)、頭部外傷、急性硬膜外・硬膜下血腫
呼吸器外科 気胸、胸部外傷
整形外科 創傷・骨折の初期治療、関節の脱臼、靱帯損傷、腰椎椎間板ヘルニア
産婦人科 子宮外妊娠、卵巣腫瘍茎捻転など急性腹症
泌尿器 急性腎不全、尿路結石、尿路感染症、血液浄化の適応疾患
小児科 小児けいれん性疾患、小児感染症、小児喘息
耳鼻科 めまい性疾患、急性中耳炎、急性副鼻腔炎、急性咽喉頭炎、扁桃炎、外耳道・鼻腔・咽頭・喉頭・食道の異物、鼻出血、鼻骨骨折などの顔面外傷・創傷など